CHARRIOL'S DNA
「シャリオール」を設立したころ、すでに宝飾界でその名を知られた存在だったシャリオール氏は、自らのブランドの成功には、普遍的かつ独創的なモチーフが不可欠であることを確信していました。 自らの名を冠したブランドを象徴するに相応しい、まったく新しいモチーフの探求- そして出会いはまさに天啓でした。場所は、人類の歴史と文化のカオス、大英博物館。 無尽蔵とも呼べる数多くの展示品の中に立ち、シャリオール氏は神の啓示に導かれたかのように、無意識にひとつのケースの前にたどり着いたのです。 そこにあったのは、幾本もの細い金線を束ねてねじり、そしてさらに束ねてねじって作られたケルト人の装飾品“トルク”でした。約2500年前、ヨーロッパで栄えたケルト人。 芸術を愛し、黄金の加工に秀でた彼らは、黄金をねじって作った装飾品“トルク”を大切にしていました。 それは敵から自らを守り、また自らに勇気を与えるものであると考えられていたようです。
現在のケーブルやワイヤーにも似た“トルク”の造形は、ケルト人が好んだ螺旋のモチーフを立体的に、かつ極限までシンプルに仕立て上げたものです。
そのデザインは、シンプルであるが故に普遍性を保ち、モダンに新鮮にシャ
リオール氏の目に映りました。
ケルト人の“トルク”こそ、シャリオール氏が追い求めていた普遍的で独創的
な「シャリオール」のDNAだったのです。